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妊娠と出産

妊娠や出産について、不安や疑問を抱くのは自然なことです。
病気と向き合いながら考える妊娠・出産のポイントや、知っておきたい基本情報をまとめました。

妊娠はできる?出産できる?

多くの人が妊娠・出産できます。
ただしSLEは妊娠中の合併症(高血圧・妊娠高血圧腎症、早産、赤ちゃんの発育不良、血栓など)が起きやすく、計画して準備するほど安全性が上がるとされています。

まず大事な結論

1、「いま妊娠してOKな状態か」を主治医に確認する

ガイドラインは、病気が落ち着いたタイミング(低疾患活動性/寛解)で妊娠を計画することを強く推します。

2、薬は「妊娠OKに組み替えてから」トライする

自己判断の中断は再燃の原因になりやすいです。妊娠可能な薬への調整を主治医と一緒に行います。

3、妊娠中も続けたほうが良い薬がある

代表の薬がプラケニル(ジェネリック名:ヒドロキシクロロキン/HCQ)で、SLEでは妊娠中も継続(または適応があれば開始)が推奨されています。

妊娠前チェック(主治医に相談)

「妊娠希望」を伝えるときに、これをメモして持っていくと話が早いです。
・最近の病状:いつから落ち着いているか/最近の再燃の有無
・腎炎の既往、血圧、むくみの出やすさ
・いま飲んでいる薬(サプリも)
・採血で確認したい項目の例
 ・抗リン脂質抗体(aPL)
 ・抗Ro/SSA・抗La/SSB抗体
  (赤ちゃんの心臓のリスク評価に関係)

妊娠中にやること

通院先の基本

膠原病内科(リウマチ科)+産科(できればハイリスク妊娠を診る所)の連携が安心です。

よくある管理の考え方

・妊娠中も病勢を見ながら、安全な範囲で治療を続ける(再燃の方がリスクになることがある)
・妊娠高血圧腎症とループス腎炎の見分けが重要(症状が似るため)
・抗Ro/SSAや抗La/SSBが陽性の人は、妊娠16〜26週に胎児心エコーを定期的に行うことが推奨されています。

薬の話(超重要:自己判断で止めない)

妊娠中も推奨されることが多い薬の例

・プラケニル(ジェネリック名:ヒドロキシクロロキン/HCQ):妊娠中も継続推奨
・バイアスピリン(ジェネリック名:アスピリン):状況により妊娠高血圧腎症予防などで使うことがあります

抗リン脂質症候群(APS)や条件を満たす場合

・バイアスピリン(ジェネリック名:アスピリン)+ヘパリン(低分子ヘパリン/LMWHなど)の併用が強く推奨されます(産科と相談が必須)。

妊娠中は避ける薬がある

・例:セルセプト(ジェネリック名:ミコフェノール酸モフェチル)、リウマトレックス(ジェネリック名:メトトレキサート/MTX)等は妊娠に不適とされます(切替が必要)。

出産(分娩方法は「病状と産科判断」)

SLEだから必ず帝王切開ではありません。
ただし、母体の状態・赤ちゃんの発育・血圧などで方針が変わるため、“産科の一般論”より個別判断になります。

産後

産後は再燃しやすいと言われているので、産後の通院計画を先に決めておくと安心です。
授乳と薬の両立はケースバイケース。「授乳したい」希望も最初に伝えるのがコツです。
また、産後すぐの時期はもともと血栓(血のかたまり)ができやすいと言われています。SLEや抗リン脂質抗体があるとそのリスクはさらに高まるため、血栓リスクが高い人は、産後もしばらく抗凝固治療が推奨されることがあります。
息苦しさ・胸の痛み・片脚の腫れや痛みなどは血栓のサインのことがあるので、気づいたら早めに医療機関へ相談してください。

受診の目安(危険サイン)

妊娠中・産後に、次があるときは早めに医療機関へ(救急含む):
強い頭痛、目がチカチカ/見えにくい、上腹部痛(みぞおち)
急なむくみ、急な体重増加、血圧上昇
息苦しさ、胸痛、片脚の腫れ・痛み(血栓のサイン)
出血、破水っぽい、赤ちゃんの動きが明らかに少ない
発熱が続く、尿が極端に減る

まとめ

SLEがあっても多くの人が妊娠・出産できます。ただし高血圧や早産などの合併症リスクがあるため、計画的な準備が大切です。
基本の流れは、病気が落ち着いた状態(寛解)で妊娠を検討し、薬を妊娠対応のものに切り替えてからトライすること。プラケニル(ジェネリック名:ヒドロキシクロロキン)は妊娠中も継続が推奨されており、自己判断での中断は再燃につながります。
妊娠中は膠原病内科と産科が連携して管理するのが理想。産後は再燃しやすいため、通院計画をあらかじめ立てておきましょう。

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